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小川 修一*; 津田 泰孝; 坂本 徹哉*; 沖川 侑揮*; 増澤 智昭*; 吉越 章隆; 虻川 匡司*; 山田 貴壽*
Applied Surface Science, 605, p.154748_1 - 154748_6, 2022/12
被引用回数:4 パーセンタイル:45.85(Chemistry, Physical)グラフェンのKOH溶液への浸漬により、SiO/Siウェハ上のグラフェンの移動度が改善される。これはK原子によるグラフェン修飾による電子ドーピングのためと考えられるが、このときのグラフェンに含まれるK濃度は不明だった。本研究では高輝度放射光を用いたXPS分析によりK濃度を求めた。リアルタイム観察によりK原子濃度の時間変化を求め、放射光未照射時のK原子濃度は0.94%と推定された。また、K原子の脱離に伴ってC 1sスペクトルが低結合エネルギー側にシフトした。これはグラフェンへの電子ドープ濃度が減少していることを示し、K原子はグラフェンに電子注入していることが実験的に確かめられた。
柳田 剛*; 斎藤 祐児; 竹田 幸治; 藤森 淳*; 田中 秀和*; 川合 知二*
Physical Review B, 79(13), p.132405_1 - 132405_4, 2009/04
被引用回数:11 パーセンタイル:45.08(Materials Science, Multidisciplinary)最近の先端半導体デバイス開発において、半導体の双極性を作り出すことは重要な技術である。理論計算は4価の陽イオンによる電子ドープマンガン酸化物の存在を予言するが、直接的な実験事実が不足しているため、強磁性の起源は議論の余地が有る。今回、我々は軟X線磁気円二色性(XMCD)測定により、(La,Ce)MnO薄膜の強磁性を調べた。実験結果は、強磁性発現は、Mnの存在によるものでは無く、Mnの自己ドーピングによるものであることが分かった。
須貝 宏行; 松波 紀明*; 福岡 修*; 左高 正雄; 加藤 輝雄; 岡安 悟; 志村 哲生*; 田沢 真人*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 250(1-2), p.291 - 294, 2006/09
被引用回数:15 パーセンタイル:70.41(Instruments & Instrumentation)AlドープZnO(AZO)半導体薄膜は、電気伝導性及び可視光透過性に優れ、低コストで環境負荷の軽い透明電極材料として応用研究が行われている。熱的過程では限界があるAZO薄膜の電気特性向上を試みて、高エネルギー重イオン照射を行った。RFマグネトロンスッパター法により作製したAZO薄膜は、Al/Zn組成比4%,膜厚0.3mであった。フルーエンス410/cmまで100MeV Xeイオンを照射すると、電気伝導度は1.510から810S/cmまで単調に増加した。このような電気伝導度の増加は、100keV Neイオン照射の場合にも観測しているが、100keV Neイオン照射の場合には、フルーエンス310/cm(深さ0.1mのレンジ付近で、7dpa)で電気伝導度が最大となった。100MeV Xeイオン照射の場合、フルーエンス410/cmにおけるdpaは0.008となるので、100MeV Xeイオン照射における電気伝導度の増加は、電子励起効果によると考えられる。
福岡 修*; 松波 紀明*; 田沢 真人*; 志村 哲生*; 左高 正雄; 須貝 宏行; 岡安 悟
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 250(1-2), p.295 - 299, 2006/09
被引用回数:24 パーセンタイル:82.92(Instruments & Instrumentation)AlドープZnO(AZO)半導体薄膜は、電気伝導性及び可視光透過性に優れ、低コストで環境負荷の軽い透明電極材料として応用研究が行われている。熱的過程では限界があるAZO薄膜の電気特性向上を試みて、高エネルギー重イオン照射を行い、光学特性の変化を調べた。RFマグネトロンスッパター法により作製したAZO薄膜は、Al/Zn組成比4%,膜厚0.3mであった。フルーエンス410/cmまでの100MeV Xeイオン照射により、電子励起効果によると考えられる電気伝導度の増加(1.510から810S/cm)を観測したが、照射前後の吸光度測定及びX線回折測定によると、可視光透過率及び結晶性に大きな変化はなかった。
黒田 真司*; Marcet, S.*; Bellet-Amalric, E.*; Cibert, J.*; Mariette, H.*; 山本 春也; 酒井 卓郎; 大島 武; 伊藤 久義
Physica Status Solidi (A), 203(7), p.1724 - 1728, 2006/05
被引用回数:6 パーセンタイル:31.16(Materials Science, Multidisciplinary)窒化ガリウム(GaN)へMnをドープすることで希薄磁性半導体が形成できると期待されているが、結晶中のMnの占有位置により磁性が変化するため、結晶中のMn位置と磁性の関係を明らかにする必要がある。本研究では、分子線エピタキシー(MBE)で作製した(Ga,Mn)Nエピ膜及びAlN基板上に形成した(Ga,Mn)Nドット中のMnサイトに関する知見を得るためにラザフォード後方散乱(RBS)と粒子誘起X線放出(PIXE)測定を行った。その結果、RBSチャネリングに対応してPIXEにより求めたGa及びMn濃度が減少することを見いだした。このことより、ほぼ全てのMn原子がGaサイトに置換していることが明らかとなった。また、ドット中に含まれるMn濃度のPIXE分析の結果、同一条件でエピ成長をした厚膜よりMn濃度が二三倍高濃度であることが明らかとなり、ドット形成により多量のMnが結晶中に導入できるとの結論が得られた。
須藤 智子*; 大橋 一利*; 佐藤 俊麿*; 太田 英二*; 岡安 悟; 須貝 宏行
Physical Review B, 71(4), p.045211_1 - 045211_7, 2005/01
被引用回数:1 パーセンタイル:7.19(Materials Science, Multidisciplinary)高濃度ボロンドープしたダイヤモンド半導体単結晶にタンデム加速器からの150MeVリンイオンを照射することにより、ダイヤモンド半導体単結晶の電気抵抗率が30K以下でのみ増加することを見いだした。さらに、この高濃度ボロンドープした人工ダイヤモンド結晶の電気抵抗率と1/fノイズスペクトルを20Kから300Kまで測定し、30Kから60Kまでは10meVのエネルギー幅を持つハードギャップが存在し、30K以下では6meVのエネルギー幅を持つWignerギャップが存在することを明らかにした。リンイオン照射による30K以下での抵抗率増加は、結晶の乱れに起因するWignerギャップの消失によると考えられる。以上の結果から、70年前にWignerが予想した、3次元個体中で伝導電子が規則配列した状態であるWigner格子が、30K以下の高濃度ボロンドープした人工ダイヤモンド単結晶中で実現していることを示した。
藤田 全基*; 松田 雅昌; 片野 進; 山田 和芳*
Physical Review Letters, 93(14), p.147003_1 - 147003_4, 2004/10
被引用回数:24 パーセンタイル:72.09(Physics, Multidisciplinary)電子ドープ超伝導体PrLaCeCuO(x=0.11 and 0.15)の静的なスピン相関に対する磁場効果を中性子散乱によって調べた。反強磁性と超伝導の相境界に位置するx=0.11ではゼロ磁場でT以下の温度において格子に整合した磁気秩序が観測される。磁場を印加するとこの磁気秩序は増強され磁気強度と磁気秩序温度が約5Tで最大になるが、その後は9Tまで徐々に減少することがわかった。一方、x=0.15ではゼロ磁場でも8.5Tの磁場下でも磁気秩序が誘起されない。これらは磁場で反強磁性が大きく増大した後に飽和するホールドープ系超伝導体の振舞いと対照的である。この結果は、反強磁性の磁場効果が系の磁気秩序形成の不均一性と関連があることを示唆していると考えられる。
藤田 全基*; 松田 雅昌; 片野 進; 山田 和芳*
Physica B; Condensed Matter, 345(1-4), p.19 - 22, 2004/03
被引用回数:1 パーセンタイル:7.1(Physics, Condensed Matter)電子ドープ系高温超伝導体の静的反強磁性相関の磁場依存性を中性子散乱によって調べた。試料は零磁場下では約25Kで超伝導を示し、わずかに反強磁性秩序を示す。5テスラまでの磁場中でこの反強磁性が大きく増大するが、5テスラを越えると磁場とともに徐々に減少する。得られた実験結果をこれまでの高温超伝導体における磁場効果と比較して議論する。磁場下での反強磁性の誘起は、銅酸化物超伝導体における共通のふるまいであることが明らかになった。
中西 康夫*; 若原 昭浩*; 岡田 浩*; 吉田 明*; 大島 武; 伊藤 久義
Physica Status Solidi (B), 240(2), p.372 - 375, 2003/11
被引用回数:19 パーセンタイル:65.52(Physics, Condensed Matter)窒化物半導体の光通信用素子への応用を目的に、TbドープAlGaNの発光特性を調べた。これまで、TbドープGaNでは4f-4f遷移による500nm600nmの波長を持つ発光特性が低温で出現すること,室温では熱消滅により発光が急激に減少することを明らかにしているが、素子応用にはより高温での発光特性が望まれる。本研究では、Al組成比を変化させることでバンドギャップを変化させ、熱消滅の要因となるErのトラップレベルからの電子の漏れを防ぐことを狙った。試料はサファイア基板上に有機金属気相成長法により作製した。Tbドープにはイオン注入(200keV, 110/cm)を用いた。注入後、結晶性の回復のため10%アンモニア含有窒素中で1000から1150Cの熱処理を行った。フォトルミネッセンスにより発光特性を調べた結果、14Kの低温においてx=0.1ではx=0に比べ5倍強度が強いことが明らかとなった。発光強度の温度依存性を調べたところ、x=0の試料では7.8meVの活性化エネルギーで発光が消滅するが、xの増加とともに活性化エネルギーが上昇し、x=0.1では70meVとなり、Alの混晶効果により高温でも安定な発光が得られることが見いだされた。
中西 康夫*; 若原 昭浩*; 岡田 浩*; 吉田 明*; 大島 武; 伊藤 久義; 柴田 智彦*; 田中 光浩*
Physica Status Solidi, 0(7), p.2623 - 2626, 2003/07
これまで、Euを窒化物半導体へドープすることで発光特性が発現することを明らかにしているが、さらなる発光強度の増加を狙い、EuドープしたAlGaN(0x1)の発光特性とAl組成の関係を調べた。Al組成の異なるAlGaNは有機金属気相成長法により作製し、イオン注入によりEu(200keV)を導入した。注入後、結晶性回復のため、試料は窒素中で1000から1600Cの熱処理を行った。発光特性はフォトルミネッセンス(PL)及びカソードルミネッセンス(CL)により調べた。その結果、Al組成によらず全ての試料でEuの4f電子間遷移に起因する発光(621nm)が観測された。Al組成比と発光の関係を調べたところ、x=0.5付近に発光強度の最大値があることが明らかとなった。これはAl混晶により結晶場が歪み、発光強度が増加するためと解釈できる。
梅林 励; 八巻 徹也; 住田 泰史*; 山本 春也; 田中 茂; 浅井 圭介*
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206, p.264 - 267, 2003/05
被引用回数:24 パーセンタイル:81.79(Instruments & Instrumentation)CrとNbがドープされたTiOの電子構造を第一原理バンド計算と紫外線光電子分光(UPS)によって詳しく調べた。両ドープ体には、電子占有準位がバンドギャップ内に形成されることが明らかになった。これら不純物準位は、CrドープTiOではバンドギャップのほぼ中央に、Nbドープの場合は伝導帯(CB)の底付近に位置する。過去に報告された遷移金属ドープTiOの可視域における光応答特性は、これらの不純物準位を介した電子遷移過程を考えれば系統的に説明できるものと考えられる。UPS測定では、不純物準位に起因するピークが両ドープ体ともに観測された。Crドープに由来する準位のピークは価電子帯(VB)端の近くに現れたのに対し、Nbの準位はより高エネルギー側、すなわちCBに近い側に位置した。この不純物種による違いは、上記の計算結果とほぼ一致した。われわれは、Cr,NbがTiOにドープされたときにバンドギャップ内に形成される準位の特性を理論,実験の両面から明らかにした。
八巻 徹也; 梅林 励; 住田 泰史*; 山本 春也; 前川 雅樹; 河裾 厚男; 伊藤 久義
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research B, 206(1-4), p.254 - 258, 2003/05
被引用回数:136 パーセンタイル:98.9(Instruments & Instrumentation)二酸化チタン(TiO)単結晶に110から110ions cmの200eV Fを注入し、1200までの等時アニールを各ステップ5時間ずつ行った。アニールに伴う照射損傷の回復過程については、ラザフォード後方散乱/チャネリング解析とエネルギー可変ビームを用いた陽電子消滅測定で調べた。1200でアニールすると、空孔型欠陥の外方拡散によって結晶性が完全に回復した。二次イオン質量分析によれば、本試料は深部から表面へ向かって増大するような不純物濃度プロファイルを有していた。密度汎関数理論に基づいたバンド構造計算を行った結果、FドープはTiOの伝導帯の下端付近にわずかな変化を及ぼし、これによりバンドギャップ制御が可能であることを明らかにした。
松田 雅昌; 片野 進; 上藤 哲嗣*; 藤田 全基*; 山田 和芳*
Physical Review B, 66(17), p.172509_1 - 172509_4, 2002/11
被引用回数:17 パーセンタイル:62.71(Materials Science, Multidisciplinary)ここ2,3年の間に、高温超伝導体における磁性と超伝導の相関を明らかにするために磁場中での中性子散乱実験が幾つか行われている。これまでに、ホールドープ型超伝導体LaSrCuOとその関連物質において実験が行われており、静的磁気秩序が磁場中安定化し、磁気散乱強度が増加することが報告されている。これは、磁束により超伝導が破壊されている領域を核として静的磁気秩序が発達すると考えられている。これは、磁束格子とスピン揺動の相互作用を意味する。一方、電子ドープ型超伝導体においては、大型で良質な単結晶が得られなかったために、未だ磁場効果の実験がなされていなかった。われわれは大型で良質なNdCeCuO単結晶を育成し、磁場中での中性子散乱実験を行った。しかし、磁場中で静的磁気秩序に対する効果は観測されなかった。バルクの超伝導が破壊される臨界磁場を越えても磁場効果が見られないという事実は、ホールドープ型と電子ドープ型で磁性と超伝導の相互作用が異なっていることを示唆している。これは、LaSrCuOにおけるスピン揺動の研究に対して重要な情報を与えるのみでなく、超伝導発現機構を解明するうえでも重要である。
梅林 励; 八巻 徹也; 伊藤 久義; 浅井 圭介*
Journal of Physics and Chemistry of Solids, 63(10), p.1909 - 1920, 2002/10
被引用回数:627 パーセンタイル:99.67(Chemistry, Multidisciplinary)F-LAPW法を用いた第一原理バンド計算によって、遷移金属(Cr,Mn,Fe,Co,Ni)をドープした二酸化チタン(TiO)の電子構造解析を行った。TiOにCr,Mn,Fe,Coをドープした時は、バンドギャップ内に占有準位が形成され、電子は不純物t軌道に局在することを明らかにした。この不純物準位は、ドーパントの原子番号が大きくなるに従って低エネルギー側にシフトした。一方、Niを導入した場合は、Ni 3d軌道は、O 2p,Ti 3d軌道とともに価電子帯を形成することがわかった。既報の吸収スペクトル、及び光電流スペクトルの実験結果とわれわれの計算結果とを比較することにより、可視光域における光応答には不純物t準位が大きく関与していることを見出した。
中西 康夫*; 若原 昭浩*; 岡田 浩*; 吉田 明*; 大島 武; 伊藤 久義
Applied Physics Letters, 81(11), p.1943 - 1945, 2002/09
被引用回数:19 パーセンタイル:59.2(Physics, Applied)イオン注入法によりEuドープした窒化ガリウム(GaN)へ3MeV電子線照射を行い、発光特性の変化を調べた。電子線照射は室温で10から310/cmの範囲で行った。He-Cdレーザーを用い、600nm付近に観測されるEuのD-F遷移に関するフォトルミネッセンス(PL)を調べた。その結果、発光強度は電子線照射によってもほとんど変化しないことが明かとなり、GaNのバンド端発光強度が310/cmでほとんど観測されなくなることと比較すると、EuのD-F遷移によるPL発光は非常に優れた耐放射線性を示すと帰結できる。
正木 信行; Guillermo, N. R. D.; 音部 治幹; 中村 彰夫; 泉山 ユキ*; 日夏 幸雄*
Advances in Science and Technology, 29, p.1233 - 1240, 2000/00
Eu-メスバウア分光法及び粉末X線回折法を用いて、螢石型酸化物固溶体系EuMO (M=Zr,Ce)(0y1.0)中のEuの周囲の局所(欠陥)構造を明らかにする検討を行った。得られたEuのアイソマーシフト(IS)は、ジルコニア系(M=Zr)ではパイロクロア相の生成するy~0.5近傍で最小値を取ることを見いだした。他方、セリア系(M=Ce)では、それはyとともにスムーズに増加した。結晶学的データに基づき、両系でのこのようなIS挙動の顕著な相違を矛盾なく解釈することのできるモデルを提案した。これらの結果は、同一の所謂「欠陥型螢石型相」においても、両者、すなわち安定化ジルコニア系とドープトセリア系のそれは、構造的にはかなり異なった局所構造を持つことを示している。
Wu, Z. P.*; 宮下 敦巳; 山本 春也; 阿部 弘亨; 梨山 勇; 鳴海 一雅; 楢本 洋
Journal of Applied Physics, 86(9), p.5311 - 5313, 1999/00
被引用回数:59 パーセンタイル:88.47(Physics, Applied)金属バナジウム上に金属モリブデンの細片を貼り付けたターゲットをソースとして用いたレーザーアブレーション法によって、モリブデンドープVO薄膜を作製した。薄膜特性は精密X線回折、X線ロッキングカーブ測定、RBSチャネリング測定によって評価した。ロッキングカーブでのピーク幅はFWHMの値で最良0.0074と基板に用いたサファイア(0001)単結晶の値(=0.0042)と近い値を取っており、また、チャネリング測定におけるの値も5%と良く、軸方向の整合性が非常に良く取れており単結晶ライクな成長をしていることがわかる。モリブデンが置換位置に入っていることはRBSチャネリング測定によって確かめられた。金属-半導体相転移前後での電気伝導率の特性変化はおもに半導体領域における伝導特性によっており、モリブデンドープによる金属特性の変化はあまり見られない。ドープによって半導体領域での活性エネルギーは減少し電気伝導度は上がる。その結果、ドープ量の増加により金属-半導体相転移前後での特性変化は減少する。1.5%のモリブデンドープによって相転移温度を30にまで引き下げることができた。
金子 純一; 片桐 政樹; 池田 裕二郎; 西谷 健夫
Nuclear Instruments and Methods in Physics Research A, 422, p.211 - 215, 1999/00
被引用回数:24 パーセンタイル:83.9(Instruments & Instrumentation)ダイヤモンド放射線検出器の分極現像を抑制するため、イオン注入法に代わる照射損傷のない方法として、合成ダイヤモンド単結晶上にボロンをドープしたCVDダイヤモンド層を成長させ電極として使用することを試みた。試作した検出器は5.486MeV線に対して0.39%の高いエネルギー分解能を持ち、エネルギー分解能を保持したまま、50cps以上の計数率で安定して測定を行うことができた。一般にボロンをイオン注入法でダイヤモンドに打ち込んで作製した電極はインジェクション電極として説明されてきたが、本検出器ではブロッキング電極として動作していることがわかった。
片野 進; 永田 貴志*; 藤野 裕一*; 秋光 純*; 西 正和*; 加倉井 和久*
Physica B; Condensed Matter, 259-261, p.1046 - 1047, 1999/00
被引用回数:10 パーセンタイル:51.88(Physics, Condensed Matter)スピン液体状態と反強磁性が共存する新物質SrCaCuOに対して、高圧下での中性子散乱実験を行い、この系の圧力誘起の超伝導と磁性との関連を調べた。この結果、スピン一重項の励起エネルギーが圧力によって変化しないこと、反強磁性秩序の転移温度が圧力とともに上昇することなど、超伝導の発現にとって通常は不利と考えられる結果が得られた。
片野 進; 藤田 治*; 秋光 純*; 西 正和*; 加倉井 和久*; 藤井 保彦*
Physical Review B, 57(17), p.10280 - 10283, 1998/05
被引用回数:12 パーセンタイル:55.69(Materials Science, Multidisciplinary)CuGeSiO系におけるスピン-パイエルス相(SP相)と反強磁性相(AF相)の相関を詳しく調べるために、中性子回折実験を行った。SP相はAF相の出現によって大きく抑制され、Si濃度約2.5%で消失する。したがって両相が共存するのは2.5%付近までである。両相における磁気モーメントと格子歪みの大きさをSi濃度の関数としてもとめ、新しい磁気相図を得た。